ウクライナ国境にロシア軍集結、NATO司令官が懸念
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍のブリードラブ最高司令官は23日、ロシア軍がウクライナ東部との国境付近に兵力を集結させているとして強い懸念を示した。
ブリードラブ氏はドイツのシンクタンクがブリュッセルで開催したイベントでの講演で、「ロシア軍がウクライナ東部国境に配置している部隊は、非常に大規模で即応態勢も万全だ」と述べた。
また、この部隊がウクライナの隣国モルドバからの独立を宣言しているドニエストル共和国へ向かう可能性を指摘し、「非常に心配な状況だ」と語った。
米ホワイトハウスのブリンケン大統領次席補佐官(国家安全保障問題担当)もCNNの番組で、国境地帯のロシア軍集結に「深い懸念」を表明。「ロシア軍はウクライナを脅そうとしているようだ。侵入を計画している恐れもある」との見方を示した。
ウクライナの中でもロシア系住民の多い東部や南部では23日、親ロシア派のデモが計画された。ロシアのクリミア半島併合にともなう混乱が、各地へ飛び火する事態が懸念されている。