親ロシア派が新たに庁舎を占拠、銃撃も ウクライナ東部
ドネツク州警察の報道官は12日、州警察のトップが辞任したことを明らかにした。警察本部前で開かれた親ロシア派の集会で辞任を発表したという。
暫定政権のヤツェニュク首相は11日にドネツクを訪問し、憲法改正によって地方の権限を拡大することができると強調。5月25日に予定される大統領選までの短期間のうちに、改正を完了する必要があると呼び掛けた。
一方、米国はロシアがウクライナ東部の分離独立運動をあおっているとの非難を強めている。米国家安全保障会議(NSC)の報道官は12日の声明で、「クリミアがロシアに編入される前にもデモと称する同様の活動がみられた」と懸念を示した。国務省のサキ報道官も同日、ツイッターで「今回もロシアが背後にいるようだ」と懸念を示した。
米ホワイトハウスによると、バイデン副大統領は22日にキエフを訪問し、ウクライナ暫定政権指導部や市民団体のメンバーらと会談する。米財務省は11日、クリミアの親ロシア派幹部ら7人と天然ガス企業1社を対象とした追加制裁を発表した。
これに対してロシアは、ウクライナ東部を併合するつもりはないとの主張を繰り返している。欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は17日、スイスで米国、ロシア、ウクライナの外相と会談し、緊張緩和策を協議する予定だ。