急激に傾く船体に「避難不可能」 沈没時の交信記録を公開
管制官が「乗客は脱出できるか」と質問したのに対し、「傾きが大きすぎて不可能」と答えている。
珍島の管制官はまた、「こちらには状況が分からない」として、乗客の避難について船長が最終決断を下すよう呼び掛けた。
こうした交信内容は、多くの乗客が逃げ遅れた原因を探るうえで重要な手掛かりとなる可能性がある。
セウォル号の沈没を巡っては、これまでにイ・ジュンソク船長と3等航海士、操舵手が業務上過失致死などの疑いで逮捕された。船長は避難指示が遅れた理由について「海流が速く、水温も低かったため」と説明している。
現場海域では潜水士らによる捜索作業が続き、20日午前には新たに13人の遺体が収容された。21日早朝までに少なくとも59人の死亡が確認され、243人が依然として安否不明となっている。