南スーダン反体制派が市民数百人を殺害 国連報告
(CNN) 国連南スーダン派遣団(UNMISS)は21日、南スーダンの反政府勢力が先週、北部油田地帯の主要都市ベンティウを占拠し、数百人の住民を民族別に分けて殺害したと発表した。
反政府勢力は15日から16日にかけてベンティウを襲撃した。市内のイスラム礼拝所(モスク)では200人以上が死亡、400人が負傷したという。
反政府勢力の司令官らは襲撃に先立って地元ラジオで警告を流し、市内に住む特定の民族に退去を迫った。住民らはこれを受けて教会やモスク、病院へ避難していた。一方の民族の男性たちに対し、別の民族の女性たちへの性的暴力を命じた司令官もいた。
ある病院では、反政府勢力を歓迎しなかったとして子どもを含む住民らが殺害された。スーダン西部の紛争地域ダルフールなど、外部の出身者も標的となった。
南スーダンでは多数派ディンカ族出身のキール大統領と、ヌエル族出身のマシャル前副大統領が激しい権力争いを展開。昨年12月のクーデター未遂以降、全土から大量殺人の報告が相次いでいる。
中部ボルでは先週、5000人近い避難民を保護していた国連施設が武装集団の襲撃を受け、少なくとも48人が死亡した。