タイ首相、高官人事を巡る違憲判決で失職
(CNN) タイのインラック首相が3年前の政府高官人事を巡り憲法違反に問われていた裁判で、憲法裁判所は7日、違憲行為があったとの判断を下し、首相は失職した。
判事はインラック首相が地位を乱用したとの判断を示したうえで、「首相の任務は終了した」と宣言した。憲法裁は、問題の人事を決めた会合に出席した閣僚らも同様に失職するとの判断を示した。
スラナン首相秘書官長がCNNに語ったところによると、首相の後任には二ワットタムロン副首相兼商業相が任命された。
裁判で問題となったのは、首相が2011年9月に当時のタウィン国家安全保障会議(NSC)事務局長を更迭し、国家警察長官を後任にあてた人事。空席となった警察長官のポストに首相の親族が就いたことから、反政権派の上院議員らが「身内の利益を目的とした違憲行為だ」と訴えていた。
今年3月には最高行政裁判所が「タウィン氏の更迭は違法だった」との判断を下し、同氏をNSC事務局長に復帰させていた。