タイ軍政を国王が承認、抗議デモは摘発も 司令官発表
タイ・バンコク(CNN) タイのクーデターで実権を握った国軍トップのプラユット司令官は26日、国家運営についてプミポン国王の承認を得たと発表し、軍の統治に抗議する者は摘発も辞さないと警告した。
プラユット司令官は白い軍服姿で軍の幹部数十人に囲まれて記者会見し、国王から軍事政権の評議会の議長就任を指示されたと発表。選挙をいつ実施するかはまだ未定としたうえで、改革実現に向けた委員会の設置などの計画について説明した。
クーデター反対や民主選挙の実施要求を掲げてバンコク市内で開かれている抗議デモについては、摘発も辞さない構えを示した。
25日の抗議デモには数百人が参加し、兵士と小競り合いも起きている。軍は戒厳令の下、5人以上の集会を禁じているが、これまでは小規模の抗議集会は容認していた。
しかし26日にはデモの規模拡大が予想される中でプラユット司令官は、これ以上のデモ長期化は容認しない姿勢を表明。デモをやめなければ戒厳令の執行を厳格化して関係者を軍事法廷で裁くと述べ、マスコミの報道やソーシャルメディアで挑発的な内容を広めてはならないと通告した。