ボコ・ハラムの襲撃相次ぐ、数百人が死亡か ナイジェリア
ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州で、4集落がイスラム武装勢力「ボコ・ハラム」に相次いで襲撃され、多数の犠牲者が出ていることが5日までに分かった。死者は数百人に上るとみられるが、現地では電話の基地局も破壊されて被害の情報が伝わらず、犠牲者数は確認できていない。
住民や地元出身議員によると、同州グウォザ地区で3日、兵士の制服を着た武装集団がオフロード車やバイクで4集落に乗り付け、銃を乱射したり、民家に放火したりした。
この襲撃で住宅数百棟が破壊され、住民は周辺の村や隣国カメルーンに逃げ込んだ。死者の数はまだ数え切れていないという。
ボコ・ハラムは同地で少なくとも7集落を占拠しており、今回被害に遭った集落には掃討作戦のため軍の兵士が展開していた。議員によれば、4日には軍がボコ・ハラムの拠点を空爆したという。
被害に遭った4集落の1つ、ゴシェ村の住人は、少なくとも100人が死亡したと証言。「武装集団はカラシニコフ銃を乱射し、ロケット弾を発射して、住宅300棟とモスク数棟からなる村を壊滅させた。ボコ・ハラムを追い払おうとした自警団を含め、たくさんの人が死亡した」と話す。
キリスト教徒が大半を占めるアッタガラ村でも民家や教会が放火され、住民数十人が死亡したという。
同村では1日にも武装集団が教会で銃を乱射して信者9人が死亡。これに対抗して住民側は武装集団の4人を殺害、4人を拘束しており、今回の襲撃はボコ・ハラムによる報復だったと住民はみている。
ボコ・ハラムはボルノ州で女子生徒を集団で拉致したり、住民らを殺害したりするなどの襲撃を繰り返している。