水中音の観測データに墜落の手がかりか マレーシア機不明
(CNN) 3月から消息不明となっているマレーシア航空370便の捜索で、オーストラリアの研究チームは4日、水中音を観測する複数の装置に、不明機の墜落を示すとも考えられるデータが記録されていたと発表した。
オーストラリア西部パース近郊にあるカーティン大学海洋科学技術センター(CMST)のアレック・ダンカン氏によると、パース沖約20キロの海中でクジラなどの海洋生物が発する音を観測する装置や、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)が国際監視システムの一環として設置している水中音の計測装置が、低周波の音をとらえていた。
この音は航空機が海上に墜落した際、あるいは水没する過程で機体の一部が破裂した際に発生した可能性がある。一方で、音源が単なる自然現象だった可能性も否定できないという。
低周波音は水中を毎秒約1.5キロの速さで伝わり、条件がそろえば数千キロ離れた場所まで届くこともある。同氏らのチームが音源の位置を計算したところ、インド洋の南東部から北西部にかけて伸びる長さ約4000キロ、幅約200~300キロの帯が浮かび上がった。帯の中心はインド南端の南方沖に当たる。