ロシア戦闘機、オホーツク海上空で米軍機に異常接近
(CNN) 米国防総省当局者は3日、オホーツク海上空で4月にロシアのジェット戦闘機が米軍機に異常接近していたことを明らかにした。
国防総省によると、異常接近は4月23日に発生した。米空軍の偵察機「RC135U」がオホーツク海上空で定例飛行を行っていたところ、ロシアの「SU27フランカー」が進路を遮る形で前方約30メートル以内に接近した。
SU27は方向転換して機体底部を米軍機の方に向け、米軍機からはSU27のミサイル装備が見えたという。
国防総省当局者は「米要員の生命が危険にさらされた」と述べ、「過去数十年で最大級の危険」を伴う事態だったとの認識を示した。ロシア軍に対しては米上層部から直接懸念を伝え、以後こうした事態は起きていないとしている。
米政府はこの問題についてロシアと非公式に協議するため、これまで公表を控えていたという。
米当局者によれば、ロシアの戦闘機は4月に黒海でも、米海軍艦「ドナルド・クック」の周辺で何度も低空飛行を繰り返していた。
ロシア国防省は4月28日、同国のショイグ国防相と米ヘーゲル国防長官が電話で会談したと発表。行動が誤解される事態の再発を防ぐため、追加的な対策について協議するよう両国の最高司令官に指示することをショイグ国防相から提案したとしている。
一方、米国防総省の電話会談記録では、異常接近には触れていない。