ウクライナ東部で11人死亡 「ロシアの狙いは変わらず」とゼレンスキー氏
キーウ(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、東部ドネツク州ドブロピルリャに対するロシア軍のミサイル攻撃で11人が死亡したと発表し、「ロシア側の狙いは変わっていないことが示された」と述べた。
ゼレンスキー氏によると、7日夜から8日朝にかけての攻撃では、さらに子ども5人を含む30人あまりが負傷した。
被害を受けた地区では住宅少なくとも8棟が損傷。当局は、ほかにもがれきの下に閉じ込められた人がいる可能性を指摘した。
ウクライナでの戦争は、トランプ米政権が同国への軍事支援と情報共有を停止し、停戦圧力を強めたことで、重大な局面を迎えている。
ゼレンスキー氏はこの攻撃を「ロシアがよく使う、卑劣で非人間的な威嚇戦術」と非難。「今後も全力で命を守り、防空を強化し、対ロシア制裁を強めることが重要だ」と述べ、プーチン・ロシア大統領の戦費調達を断ち切る必要があると強調した。

ロシア軍によるドローン(無人機)攻撃が行われた場所を歩く住民=8日、ウクライナ・オデーサ/Nina Liashonok/Reuters
同氏は来週サウジアラビアで予定される米国との高官協議に先立ち、自身が同国でムハンマド皇太子と会談する意向を示している。
現地の当局者らは8日、直近24時間にロシアからウクライナ東部と南部への攻撃で、少なくとも23人が死亡、50人あまりが負傷したと発表した。ドネツク州ではドブロピルリャでの死傷者以外に9人が死亡、13人が負傷したとされる。
救急当局によると、東部ハルキウ州ではドローン(無人機)攻撃で3人が死亡、7人が負傷した。南部ヘルソン州では5人の負傷者が報告された。
ウクライナ空軍は、ロシアからのドローン145機のうち79機を撃墜し、54機は標的に到達しなかったと発表した。また、ロシアが発射した3発以上のミサイルのうち、少なくとも1発を迎撃したという。