武装集団、イラク北部の都市を相次ぎ制圧 50万人避難
イラクのマリキ首相は、逃亡した軍の司令官は全員を軍事裁判にかけると表明。11日の演説で、モスル襲撃は国の安定を脅かそうとする「陰謀」だと述べ、国民に一丸となって立ち向かうよう求めた。
国防省は、空軍が南部のサマラに通じる幹線道路でISISのメンバーを殺害したと発表。「まだ終わったわけではない。過ちは克服できる」と強調した。
モスル南部のキルクークでは武装集団が一部地域を制圧し、イラク軍が撤退。これを受けてクルド自治区が治安部隊を展開させているという。
一方、首都バクダッドではシーア派住民が多数を占める3地域で爆発が相次ぎ、警察によると25人が死亡、56人が負傷した。
ISISは国際テロ組織アルカイダの一派で、隣国シリアの内戦に乗じて勢力を拡大してきた。イラクでは米軍の応援でISISの掃討作戦が行われていたが、米軍の撤収を受けて勢力を盛り返していた。