イランがイラクに派兵か イラン外務省は否定
(CNN) イランはここ数日、イラクの首都バクダッドの北に位置するディヤラ県でイスラム武装勢力と戦うイラク政府の治安部隊を支援するため、革命防衛隊の隊員約500人を派遣した。イラクの治安当局者が明らかにした。
しかしイラン外務省は、イラクでの戦闘への関与を否定している。また、イランの政府高官も、イラン政府はイラク情勢を注視しており、アドバイザーを派遣する可能性はあるが、戦闘部隊を派遣することはないとしている。
一方、サウジアラビアの諜報当局者によると、すでにイラク第2の都市モスルを制圧したイスラム教スンニ派武装勢力「イラク・シリア・イスラム国」(ISIS)のバクダッド侵攻を支援するため、スンニ派部族の指導者らが結集しているという。
そんな中、バグダッドのシーア派住民居住地域で13日夕方、3度の爆発があり、1人が死亡、20人が負傷した。地元警察が明らかにした。またバクダッドの警察当局によると、バグダッドの北約60キロに位置するスンニ派居住地域アルターミヤでも自動車爆弾が爆発し、2人が死亡、7人が負傷したという。
イラク情勢が悪化する中、オバマ米大統領は13日、イラク政府への支援の必要性を指摘したが、米国が支援に乗り出すまで「数日」かかるとの見通しを示した。またオバマ大統領は、米国が支援するにはイラク政府が政治的解決策を模索するとの確約が必要と語った。米政府高官によると、オバマ大統領は軍事的手段の行使について今週末にも決断を下す可能性があるという。
カーニー米大統領報道官は12日、空爆も選択肢の1つと語ったが、「地上部隊は考えていない」とし、米軍が再びイラクに駐留する可能性は否定した。