日本で捕鯨解禁、小学生がクジラの解体を見学
(CNN) 千葉県南房総市和田町の捕鯨会社「外房捕鯨」で26日、ツチクジラの解体が行われ、社会科見学で同社を訪れた地元の小学5年生数十人が解体を見学した。
和田町の漁師にとって捕鯨は生活の一部であり、捕鯨の伝統を後世に伝えたいと考えている。そのため見学会では子どもたちに、捕鯨の歴史や鯨の生態、さらに鯨肉の調理法も教えている。
和田町では、捕鯨や鯨肉を食べる習慣が何世紀も前から続いているという。20日に今年のツチクジラ漁が解禁となった。ツチクジラ漁が行われるのは、今年3月、国際司法裁判所(ICJ)が南極海における日本の調査捕鯨の中止を命じる判決を下して以来、初めてだ。
ICJの判決後も日本国内の漁師が行う沿岸での小規模な捕鯨は認められており、外房捕鯨は今年すでに沿岸で6頭の鯨を捕獲し、捕鯨シーズンが終了する8月までにさらに24頭を捕獲する計画だ。
南極海での調査捕鯨が禁止され、さらに国際社会からの圧力が高まっているにもかかわらず、日本は北西太平洋での調査捕鯨を続けている。また南極海での捕鯨についても、南極海調査捕鯨プログラムを修正し、ICJの承認を得た上で、捕鯨を継続したい考えだ。
安倍晋三首相は9日の参院決算委員会で、「鯨類管理に不可欠な科学的情報を収集するため」商業捕鯨の再開を目指す考えを明らかにした。しかし、環境保護活動家からは、日本は調査捕鯨プログラムを理由に鯨肉の商業取引禁止を回避しようとしているとの批判の声が上がっている。