中国、前軍事委副主席ら4人の党籍を剥奪 収賄の疑い

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北京(CNN) 中国共産党は6月30日の政治局会議で、軍制服組の元最高幹部、徐才厚(シュイツァイホウ)・前中央軍事委員会副主席(71)ら4人が賄賂を受け取っていたとして、党籍剥奪(はくだつ)処分を決めた。

国営新華社通信によると、党は徐氏や家族の収賄行為について今年3月から調べを進めていた。今後検察が軍事法廷に起訴する見通し。汚職でこれほど高位の軍人が裁かれた例は過去にない。

習近平(シーチンピン)国家主席ら党指導部は会議後の声明で、「いかなる汚職も容認しない」との姿勢を改めて強調した。

中国共産党は先月、政府の諮問機関、全国政治協商会議の副主席、蘇栄氏に重大な汚職行為があったとして免職処分を発表していた。

習主席は2012年末の共産党総書記就任以来、公務員の汚職を徹底的に取り締まる運動を展開。「トラもハエも退治する」と宣言し、新華社によるとこれまでに大物の「トラ」30人を摘発した。

30日の会議では徐氏のほか、国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の主任を務めた蒋潔敏氏、公安部の次官だった李東生氏、中国石油天然ガス集団の副総経理だった王永春氏が党籍を剥奪された。3氏とも、当局が汚職疑惑を調べている前政治局常務委員、周永康氏の部下とされる人物だ。

国営メディアによると、調査はすでに周氏の家族や元部下に及んでいる。同氏が摘発されれば、汚職撲滅運動の中でも最大の大物となる。

党中央規律検査委員会によると、昨年は18万2000人の党員が汚職で処分を受け、2万3000人が起訴された。薄熙来(ポーシーライ)・元重慶市党委員会書記も裁判で有罪判決を受けたが、これについては「背後に政治的な動機があった」との指摘もある。

一部の専門家らは、汚職撲滅運動だけで問題は解決しないとの見方を示し、公務員らに資産公開を義務付ける法律の制定など、より抜本的な改革が必要だと主張している。

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