エボラ出血熱の死者467人に 医療チームに投石も
(CNN) 西アフリカでエボラ出血熱の感染が拡大している問題で、世界保健機関(WHO)は1日、流行が始まった3月以降に確認された患者が759人に達し、467人が死亡したと発表した。
これまでにギニア、シエラレオネ、リベリアの計60カ所で患者が確認された。WHOは「感染を食い止めるために抜本的な行動が必要」との立場を示し、現地に専門家チームを派遣している。今週中に対策を協議する会合も開く予定だ。
現地では医療施設の整備が大幅に立ち遅れているうえ、地元住民が医療チームに不信感を抱いていることも、対策を阻む要因となっている。WHOによると、シエラレオネとギニアでは実態調査に訪れたチームが住民から石を投げ付けられるケースも報告されている。
エボラ出血熱は風邪のような症状から始まるが、進行すると血液が凝固しにくくなり、体内や体外で出血が起きる。10日前後で死に至る例が多い。
今のところワクチンや治療法は存在しないが、現地で治療に当たる国際医療支援団体「国境なき医師団」(MSF)は「早期に治療すれば致死率は抑えられる」と強調している。