エボラ出血熱流行、過去最悪 共同戦略で合意
(CNN) アフリカ西部で被害が深刻化しているエボラ出血熱の問題で、地域11カ国の保健相らは5日までにガーナで会合を開き、感染の拡大阻止を図る共同戦略の構築で合意した。
世界保健機関(WHO)がギニアに小規模の地区を対象にした対策センターを設置し、感染防止策の作成などで支援することが決まった。監視や発症報告での制度改善、地域社会や政治指導者をより積極的に取り込んだエボラ出血熱に対する警戒態勢の強化、地域諸国間の密接な連絡態勢づくりなども盛り込まれた。
エボラ出血熱はギニア、シエラレオネ、リベリアの3カ国で今年3月から感染が拡大。WHOによると、3カ国での犠牲者は今年6月30日時点で計467人。発症例は759件に達した。致死率は最悪で90%に達することもあり、有効な治療方法はまだ確立されていない。
専門家らはエボラ出血熱の感染例としては最悪規模との懸念を表明。WHOは先に、感染を阻止するには大胆な行動が必要との危機感も示していた。
ガーナでの地域会合には、3カ国の他、コンゴ共和国、ガンビア、ギニアビサウ、コートジボワール、リベリアなどの保健衛生関係者が出席。元患者やWHO代表らも加わった。
WHOのアフリカ地区担当者によると、犠牲者や患者にはエボラ出血熱の感染阻止の最前線で働く保健衛生要員の多さが目立つ。ギニアなどの3カ国で感染が拡大したことについては、住民らの大規模な国内移動や越境が要因とみている。