エボラ出血熱で初の米国人死者 帰国途上で発症
(CNN) ナイジェリアのラゴスでエボラ出血熱のため死亡した男性は、米国籍を持つパトリック・ソイヤーさん(40)だったことが分かった。娘の誕生日を祝うため米ミネソタ州の自宅に帰宅する途上にあったという。米当局は、米国で感染が広がる可能性は低いと強調している。
リベリア財務省幹部だったソイヤーさんは、米国に戻る前に会議に出席するためラゴスに到着し、飛行機から降りたところで倒れた。リベリアでエボラ出血熱に感染していたことが分かり、7月20日にナイジェリアの隔離病棟に入院して、5日後に死亡した。
ソイヤーさんは妻と共に米国の市民権を獲得してミネソタ州に住んでいた。3人の娘は米国生まれだった。西アフリカのエボラ出血熱流行で米国人が死亡したのは初めて。
それまでエボラ出血熱の流行は西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国にとどまっていたが、この3カ国以外で症例が確認されたのはソイヤーさんが初めてだった。
米国人はほかにもリベリアで患者の治療に当たっていた医療関係者2人がエボラ出血熱に感染している。29日現在、2人ともまだ症状は治まっていないものの、容体は安定しているという。