ガザのカップル、国連避難所で挙式
(CNN) イスラエルとの戦闘で多数の犠牲者が出ているパレスチナ自治区ガザで、国連の避難所に身を寄せているカップルが結婚式を挙げた。
オマル・アブ・ナマルさん(30)とヘバ・ファヤドさん(23)は自宅が破壊され、ガザの難民キャンプ内にある国連の学校に避難した。
結婚式の見通しは立たなくなり、ファヤドさんのウェディングドレスなど結婚に備えて準備していた花嫁道具もなくなった。
しかし友人や家族が2人を支えた。相談を受けた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、避難所での結婚式を提案。UNRWAの主催で実現した式には、避難所にいる人たちが出席して2人を祝福した。
出席者はダンスや音楽を楽しんだりケーキを食べたりして、この時だけはガザの惨状を忘れて過ごしたという。
数千人が共同生活する避難所で暮らす新婚の2人のために、UNRWAはホテル数泊の宿泊もプレゼントした。
UNRWAの広報は「殺戮と破壊の中の愛と人間性を物語る心温まる出来事だった」と振り返る一方で、「ガザが近年で最悪の事態に瀕しているという現実を忘れてはならない」と話している。