プーチン氏、核能力誇り軍事対決の断念を促す 欧米けん制か
(CNN) ロシアのプーチン大統領は29日、同国は大規模な紛争を望まず、自ら攻め入る意図も持たないとしながらも、核抑止力と軍事力の効率化と近代化を進めていると述べた。
同国のタス通信によると、若者との会合で表明した。「ロシアは最も強力な核保有国の1つ。これは現実だ」ともし、「ロシアに対する侵略行為を撃退する準備を常時進めなければならない。(敵性国家は)軍事衝突でロシアに立ち向かわない方が良いことに気付くべきだ」と強調した。
これら挑戦的な調子の発言は、ウクライナ東部情勢へのロシアの介入に反発を強める欧米諸国のけん制を狙ったものともみられる。
同大統領はまた、ロシア大統領府を通じた声明で、親ロシア派武装勢力は東部で一般住民を危険にさらし犠牲者も出していたウクライナ軍の作戦を阻止したと主張し、親ロシア派への支持を公然と打ち出した。
ウクライナ東部情勢に関しては、英政府筋が29日、CNNの取材にロシア軍要員4000~5000人がウクライナに入ったことを明らかにした。
これら要員は部隊として編成され、東部のルガンスク、ドネツク両州で戦闘に参加しているとし、軍事侵攻を拡大していると指摘。さらに、国境周辺に兵士約2万人が集結し、増員の可能性もあるとした。