イエメンで停戦合意が成立、国連が仲介
サヌア(CNN) イエメン政府によると、ハディ大統領とイスラム教シーア派系のザイド派武装勢力、主要政党の代表者らが21日、国連が仲介した停戦合意に署名した。
合意は、戦闘をただちに停止し、実務型の政権を発足させるとの内容。新政権は軍、治安改革の続行に加え、政府の透明化や経済改革に取り組む。
ザイド派はこの1カ月間、政府が決めた燃料費への補助金削減の撤回やバシンドワ首相らの退陣を求め、首都サヌアで激しい抗議運動を展開してきた。
特に政府側との交渉が行き詰まった先週以降、戦闘員数千人をサヌアとその近郊に結集。軍拠点や国営テレビ局を重砲で攻撃し、市北部の大部分を占拠した。
国防省の幹部は、過去1週間の死者が150人、負傷者は900人を超え、前日からの24時間で政府軍兵士や一般市民ら少なくとも35人が死亡したと述べた。
首相は21日、「停戦を妨害したくない」として辞任を表明していた。
停戦合意の数時間前にも国防省や関連施設がザイド派の襲撃を受けたが、内務省は合意成立を妨げないよう、政府軍に衝突回避を指示した。