ブラックボックスの発信音探知か、墜落のエアアジア機
インドネシア・スラバヤ(CNN) インドネシア沖のジャワ海で昨年末に発生した格安航空大手エアアジアの墜落事故で、同国のムルドコ国軍司令官は9日、機体捜索に当たる船舶が同機の飛行記録装置からの可能性がある発信音を突き止めたと述べた。
同船舶に同乗した司令官は、潜水チームがこの発信音の出所を調べる準備を進めているとも述べた。ただ、今回の発信音が同機からのものではない可能性も指摘されている。
同機の捜索では7日に、海底で尾翼部分を見付けている。発信音を探知した船舶は尾翼部分を引き揚げる潜水チームの海上基地として使われている。
墜落機は欧州エアバス社製のA320ー200型機で、「ブラックボックス」と呼ばれる飛行記録装置や操縦室音声装置は尾翼部分に収納されている。墜落後、飛行記録装置などが尾翼部分に残存しているのかは不明となっている。ブラックボックスの場所を知らせる発信音のバッテリーは通常30日間もつ。
ブラックボックスが回収された場合、墜落原因の解明で大きな手掛かりを得られることになる。
尾翼部分の回収ではロープや鎖を用いて残骸に固定し、その下に大きなエアバッグや気球を据えて海底から浮上させる計画。その後にクレーンを使って引き揚げることになる。
同機には乗客乗員162人が搭乗し、12月28日にインドネシアのジャワ島東部スラバヤからシンガポールへ向かっていた際に、突じょ交信を絶って墜落していた。