客の命を救ったマリ人店員に仏国籍 パリ立てこもり事件
(CNN) フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」襲撃に続きパリ東部のユダヤ系食料品店で起きた立てこもり事件をめぐって、マリ人の青年が命がけで多くの買い物客の命を救ったとして賞賛を集めている。
ラサナ・バティリさんはアフリカのマリ出身の24歳。事件の起きた食料品店で働いていた。銃を持った男(クリバリ容疑者)が店に押し入った際、バティリさんは人質にならなかった15人の客を階下の大型冷凍庫にかくまった。
CNNの系列局BFMTVに対しバティリさんは、冷凍庫のスイッチを切って電灯を消し、客たちにおとなしく隠れているよう指示したと述べた。バティリさんはイスラム教徒だという。
For his courage at #HyperCacher store, Lassana #Bathily will become a French citizen next Tuesday. #CharlieHebdo pic.twitter.com/iDS3pd4cHV
— French Government (@French_Gov) 2015, 1月 15
現地の報道によれば、クリバリ容疑者は、階下にいる全員に上ってくるよう求め、さもなくば下にいる全員を殺すと述べていたという。バティリさんは客らに「私が出ていく。エレベーターに乗って上に行く」と伝え、貨物用エレベーターで上の階に上がった。だがクリバリ容疑者のところには行かず、外に走って出た。そこで警察に身柄を確保され、冷凍庫の場所や中にいる人々について詳しく説明したという。「(人質たちが)出てきたとき、みんな私を見て喜んだ」とバティリさんはBFMTVに語った。