仏南部ニースで兵士2人が刺され負傷
(CNN) フランス南部ニースで3日、警備任務に就いていた兵士2人が刃物で刺されて負傷した。
ニース市長室によると、兵士を襲ったのはムーサ・クリバリ容疑者(30)。先月の仏連続テロで女性警官を射殺したうえ、パリのユダヤ系食料品店に立てこもって人質4人を殺害したアメディ・クリバリ容疑者と同じ姓だが、両容疑者の関係は確認されていない。クリバリは、西アフリカ・マリ出身の家族によくある姓とされる。
地元治安当局幹部によれば、同容疑者はまず兵士1人を襲い、防弾ベストで体が保護されていることに気付くと顔に狙いを移した。さらに駆け付けたもう1人の兵士にも切り付けたが、通行人や交通当局者、警官らの協力で取り押さえられた。
エストロジ市長がCNN系列局に語ったところによると、容疑者は軍を故意に狙ったとみられ、計画的犯行だった可能性もあるという。
フランス軍は連続テロ以降、国内各地の重点施設などの警備に兵士を配置している。
同容疑者はかねてフランス情報当局の追跡対象となっていた。トルコ首相府の情報筋によると、容疑者は先月29日にローマから空路イスタンブール入りしたが、トルコ当局がフランスからの通報に基づき、同日中にローマへ送還していた。