タリバーン元幹部、無人機攻撃で死亡 ISISに関与か
(CNN) アフガニスタンの旧支配勢力タリバーンの元司令官の一人で、米収容施設から送還された後、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に関与していたとされる人物が9日、アフガン南部での無人機攻撃で死亡した。アフガン当局者らがCNNに語った。
南部ヘルマンド州の高官は、「ムラー・アブドルラウフ・ハディム」と呼ばれる元司令官がパキスタンの武装勢力メンバーら5人とともに殺害されたと述べた。アフガン治安筋の幹部も元司令官の死亡を確認した。
元司令官は、米誌ニューズウィークが指名手配中の武装勢力メンバーらを挙げた2011年のリストに掲載されている。それによると、01年までアフガンの旧タリバーン政権下で精鋭部隊を指揮していた。
政権崩壊後に米軍に拘束され、キューバ・グアンタナモ米海軍基地の収容施設へ送られた。帰国して農業に取り組みたいとの主張が認められ、07年末に送還。首都カブールで監視下に置かれたが脱走し、パキスタンへ逃れたとされる。
米紙の報道によると、最近はヘルマンド州でISISの勧誘活動を展開していたとされ、同州に新たなISIS支部を設立したとの情報もあった。地元のタリバーン兵はこの情報を否定している。
米議会では、グアンタナモから送還された元収容者らが一部、テロ活動に復帰したとの報告が問題視されている。