アボット豪首相が続投へ、与党内の辞任動議は否決
(CNN) オーストラリアの与党自由党の議員総会は9日、アボット首相に党首辞職を求める動議を賛成39、反対61で否決した。
採決は同日朝、非公開の自由党議員総会で行われた。結果を発表した同党の重鎮、フィリップ・ラドック議員は「これで問題は解決したようだ」と述べた。
アボット首相は2013年9月の就任以来、判断ミスや方針変更を繰り返してきたと批判されている。緊縮財政が貧困層を直撃しているとの反発も強い。
豪スカイニュースのスタン・グラント氏がCNNに語ったところによると、自由党の採決では40人が事実上、首相を支持せざるを得ない立場にあったという。同氏によれば、自由意思で票を投じた議員のうち「ほぼ3分の2」が動議に賛成したことになる。
グラント氏はまた、この日に発表された最新の世論調査結果で、アボット首相と自由党の支持率が大幅に下がっていると指摘した。首相は続投が決まったとはいえ、引き続き難しい政権運営を迫られそうだ。