デンマーク銃撃の容疑者、直前にISISへ忠誠誓う
デンマークでは16日夜、犠牲者の死を悼む集会が開かれ、当局の推計によると4万人以上が参加した。トーニングシュミット首相は「ユダヤ人に対する攻撃は国民全体への攻撃。ユダヤ人社会はデンマークの重要な一部だ」と述べ、国民の団結を呼び掛けた。
首相がこれに先立つ記者会見で述べたところによると、容疑者は犯罪集団とかかわっていたものの、テロとのつながりは確認されていなかった。
デンマーク紙の記者が捜査筋の話として語ったところによれば、容疑者はコペンハーゲン在住のアラブ系デンマーク人。電車内での刺傷事件で有罪となり最近まで収監されていたが、シリアやイラクへの渡航などイスラム過激派にかかわった前歴はないという。
ただ、デンマークでは他国に比べ、犯罪集団と過激派が近い関係にある。同国からは100人以上がシリアやイラクへ渡り、過激派の戦闘に加わっているとされる。当局は、容疑者が先月のパリ連続テロに影響を受けた可能性もあるとみて調べを進めている。