サイクロン直撃のバヌアツ 6人死亡、犠牲者増加の恐れ
(CNN) 南太平洋の島しょ国家バヌアツを13日に直撃した大型サイクロン「パム」による被害で、同国の災害対策管理当局は15日までに、少なくとも6人の犠牲者が出たと報告した。
ただ、首都ポートビラだけでの数字で、被害の全容が把握されていない中で死者数が今後増える可能性が強い。同国は80余島以上から成るが、多くの地域との通信網は切断されたままで、首都以外の被災地からの情報は乏しい。
国連の人道問題調整事務所は、被害は特に首都が位置するエファテ島で甚大との情報があると指摘。ポートビラは「パムの目」の通過地点ともなっていた。南部のタンナ島でも大きな被害が出たとされる。
援助団体関係者は首都内の家屋や店舗、樹木がなぎ倒されている惨状を報告。住民は学校や教会などに避難したという。ポートビラ居住のジャーナリストは15日朝、CNNの取材に「世界の終末を思わせるような悲惨な光景」とも評した。大半の建物は崩壊もしくは損壊しているという。
居住先を失った住民の数は不明。同国の総人口は約26万人。多くはわらぶきなどで建てられた家に住んでいた。