チュニジアの博物館襲撃、ISISが犯行声明か 23人死亡
(CNN) 武装集団がチュニジアの首都チュニスの博物館を襲撃して観光客などを殺害した事件で、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が19日、犯行を認めるような内容の声明を出した。
同国保健相によると、病院に運ばれた負傷者のうち1人が19日までに死亡し、死者は3人の日本人を含めて23人になった。
ISISは同日インターネットに投稿した音声声明で、実行犯として2人の男の名を挙げ、チュニスのバルドー博物館で自動小銃や手投げ弾を使って「背教者」らを殺害したと主張。流血の事態はまだ「始まったばかりだ」と予告した。
米当局者は、この声明がISISのものかどうかを疑う理由はないとの見方を示し、公開元などについて調べていることを明らかにした。現時点では、シリアにいるISIS指導部の指示に従った犯行ではなく、ISISを信奉する現地の連携組織による犯行との見方を強めている。
チュニジアのカイドセブシ大統領は同日、フランスのテレビ局TF1に対し、実行犯の2人は爆弾を持っていたと話し、治安部隊の迅速な対応によって被害の拡大を避けることができたと強調した。
カイドセブシ大統領によれば、この事件に関連して19日までに9人を逮捕した。うち4人は襲撃に直接関与したとしている。
これに先立ちシド首相はフランスのラジオ局RTLの取材に対し、ヤシン・ラビディ、ハテム・カシュナウル両容疑者の名を挙げていた。この2人が現場で治安部隊に射殺された2人なのかどうかは不明。ISISの音声声明に出てきた男の名は、この2人の別名の可能性もある。