中国農村部で深刻化する留守児童問題、現地を取材

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村に残った祖父母が子どもたちの面倒をみなければならないのが現状だ

村に残った祖父母が子どもたちの面倒をみなければならないのが現状だ

こうした戸口制度については、中国経済を引っ張る製造業界において大量の低賃金労働者を生み出す温床になってきたと批判されている。

制度的な失敗が認識されるなか、先ごろの全国人民代表会議(全人代、国会に相当)では、一時滞在許可証を廃止するなどの改革案が提議された。

以前よりは改善されたといはいえ、戸口制度には依然として問題が多い。出稼ぎ労働者は大都市で子どもを育てる余裕がなく、家賃が高い上に低賃金なため私立学校の授業料を払うことは不可能だとの見方をする専門家もいる。

今のところは、巣湖の例のように、年老いた祖父母が何とか留守児童の世話をするしかないのが現状だ。

シンインさんは子どものしつけもままならない状況を嘆き、本来は両親が育てるべきだと話す。だがその一方で、「この状況が良くないからといって、他に選択肢はない。もし私がこの子の面倒を見なければ誰が見るというのか」とも述べ、歯がゆい思いを吐露した。

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