韓国の元「慰安婦」が東京で会見、今も是正を求める
(CNN) 金福童(キムボクドン)さんは89歳になり、視力や聴力も衰えた。介助がなければ歩くことはできず、健康状態の悪化は認識している。それでもかつてどれほどの苦難を経験したか訴えたい一心で韓国・ソウルから来日し、東京の外国特派員協会で記者会見した。
旧日本軍の性奴隷として扱われた1940年から5年間の悪夢は、今も鮮明によみがえるという。「私の唯一の願いは、過去についての記録を正すことだけ」
当時住んでいた韓国の村に日本人がやって来たのは、金さんが14歳の時だった。自宅と家族から離れて縫製工場で働くほかに選択肢はなかったといい、「行かないという選択肢はなかった」「行かなければ反逆者とみなされていた」と振り返る。
しかし金さんによると、行った先は縫製工場ではなく、複数カ国にある日本軍の売春宿だった。30人ほどの女性と一緒に1つの部屋に閉じ込められ、女性が強要されてはならないことを強制されたと金さんは話す。
「私たちの仕事は兵士の活気を取り戻すことだった」「毎週土曜日には正午から行列ができ始め、午後8時まで続く。いつも兵士の長い行列ができた。日曜日は午前8時から午後5時までだった。再び長い行列ができた。人数を数える機会はなかった」