化学工場で爆発、6人負傷 中国・福建省
香港(CNN) 中国南東部・福建省漳州市の化学工場で爆発があり、地元当局によると6人が負傷した。
工場ではフィルムや合成繊維の原料となり、発がん性が懸念される石油化学製品「パラキシレン(PX)」を製造していた。6日夜に石油が貯蔵施設から漏れ出し、爆発が発生したとみられる。
地元メディアは、近隣に有害物質が漏れ出したとの報告はないと伝えた。
国営新華社通信によると、負傷者のうち5人はガラスの破片でけがをした。病院へ運ばれて手当てを受けているという。
市消防当局が7日朝に発表したところによると、現場には600人以上の消防隊員が出動し、火災は収まった。
近隣住民はインターネットの短文投稿サイトに「大きな爆発音が聞こえ、静かな揺れを感じた」などと書き込んだ。
この工場では2013年7月にも爆発が起きていたが、当時負傷者や有害物質漏れは報告されなかった。
中国では抗議デモが違法行為とされるものの、近年PX工場の建設をめぐっては複数の都市で激しい反対運動が起きている。漳州市の工場は当初、同省アモイ市内に建設される予定だったが、環境汚染の恐れがあるとして07年に強い反対の声が上がり、比較的人口密度の低いこの場所に変更された経緯がある。