アルカイダ、イエメン有力者の首に「懸賞金」 金20キロ
(CNN) 混乱が続くイエメンで勢力を伸ばす国際テロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が、対立するイスラム教シーア派勢力の有力者2人を殺害もしくは拘束した人物に金20キロの報酬を与えると発表したことが9日までに分かった。
報奨金がかけられたのは、首都サヌアを制圧しているシーア派武装組織「フーシ派」の幹部、アブデルマリク・フーシ氏と、イエメンのサレハ前大統領だ。
現在の相場で20キロの金は77万4000ドル相当(約9300万円)の価値がある。AQAPはフーシ氏とサレハ大統領を「悪魔の首領」と呼んだ。
イエメンではAQAPをはじめとする複数の勢力が権力の掌握を目指して争っている。イスラム教スンニ派に属するAQAPは、同じシーア派のイランの支援を受けているとみられるフーシ派を敵視している。
サヌアに侵攻したフーシ派が1月、ハディ大統領から権力を奪って以降、イエメン情勢は混迷の度を深めている。
フーシ派はサレハ前大統領を支持する武装勢力と共闘しているが、AQAP以外にもハディ大統領を支持する勢力からの抵抗に遭っている。
また、フーシ派に対してはサウジアラビアなどが空爆を行っている。