シー・シェパード、沈没した「密漁船」の乗組員を救助
(CNN) 国際環境保護団体シー・シェパードの船が6日、西アフリカ沖で沈没した船の乗組員40人を救助した。沈没したのは密漁船とみられ、シー・シェパード側が南極海で発見してから追跡を続けていた。
密漁船は通称「サンダー」で、詐欺や漁業関連の犯罪行為を繰り返していた疑い。国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)が2013年12月にニュージーランド政府の要請を受け、各国警察などに手口などの情報を提供する「紫手配書」を出していた。正体を隠すために、これまで名前や船籍を何度も変えていたとされる。
激しい反捕鯨活動で知られるシー・シェパードの抗議船「ボブ・バーカー号」が昨年末、南極海でサンダーに遭遇した。
サンダーは刺し網を使って違法にマジェランアイナメ(メロ)を捕獲していたとみられ、網を放棄して現場海域から逃げ出した。シー・シェパードから別の船が出動して網を回収したところ、その全長は72キロに及び、時価300万ドル(約3億6000万円)相当のマジェランアイナメがかかっていたという。
ボブ・バーカー号はその後110日間にわたり、南極海からギニア湾までサンダーを追跡した。船体に体当たりされそうになるなど攻撃も受けたが、6日早朝にサンダーからの救難信号を受信した。
サンダーとの距離はわずか数百メートルだった。