ネパール地震の死者5千人超える 孤立地域に支援届かず
カトマンズ(CNN) ネパールを25日に襲った大地震で、同国の当局者は29日、国内での死者が5006人、負傷者が1万194人に達したと発表した。隣国インドでは72人、中国では25人の死者が出ている。
被災者は39地域で800万人に上る。救援活動を指揮している内務省によれば、険しい地形や悪天候に阻まれて、地方へ救援物資を届ける作業は難航している。
テントなどの救援物資も不足しているが、滑走路が1つしかないカトマンズ国際空港は満杯状態になり、各国から届く救援物資の受け入れが難しくなっているという。
地方の被害状況も徐々に明らかになってきた。国際援助団体のワールド・ビジョンによると、震源に近いカトマンズ北西部のゴルカ周辺は壊滅的な被害に見舞われている。住宅45棟のうち35棟が倒壊した村や、住宅の70%が倒壊した村もあり、子どもや高齢者ががれきの下敷きになっている。
しかしそうした山間部の村につながる道路は寸断され、危機的な状況にあることは分かっても、救助隊や救援物資を届けるまでにどれほどの日数がかかるか分からない状況にあるという。
28日午後にはトレッキングコースとして人気のある首都カトマンズ北部の地域で新たな地滑りが発生した。トレッキング協会によると、地滑りは同日午後4時ごろにランタン国立公園で発生し、200人が行方不明になった可能性があるという。