ネパール地震の死者4700人超、雪崩で200人不明か
カトマンズ(CNN) ネパールを25日に襲った大地震で、29日までに同国内で4768人の死亡が確認された。負傷者は9200人以上、被災者は39地域で800万人に上る。生存率が急激に下がるとされる72時間が過ぎ、救出の可能性が薄れる中、犠牲者の数はさらに増える恐れがある。
28日午後にはトレッキングコースとして人気のある首都カトマンズ北部の地域で新たな地滑りが発生した。トレッキング協会によると、地滑りは同日午後4時ごろにランタン国立公園で発生し、200人が行方不明になった可能性があるという。
カトマンズでは無数の遺体が河岸で火葬に付されている。父と弟と共に母親を見送った男の子は、「自分たちにこんなことが起きるなんて思いもしなかった」とつぶやいた。
市内では多くの住民が、地震で家を失ったり余震による倒壊の危険を恐れて野営を続けている。普段はパレードなどに使われる市中心部の軍の敷地もテントで埋まった。
親類を失ったという22歳の男性は、怖くて自宅に戻れないといい、「たくさんの人たちが涙を流し、苦難を共有している」と話す。窮状に追い打ちをかけるように28日のカトマンズは雷雨に見舞われ、今後数日も悪天候が予想される。