イラクの刑務所で衝突、40人脱走 ISISが加担か
(CNN) イラクの首都バグダッド北郊の町ハリスにある刑務所で8日、受刑者らが看守と衝突し、数十人が脱走した。同国内務省の報道官がCNNに語った。
同報道官によると、受刑者らは1人の看守から武器を奪い、ほかの看守らと衝突。受刑者30人、看守5人が死亡した。警察の報道官がCNNに語ったところによれば、テロ罪で服役中の9人を含む40人が脱走した。
一方でイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は、ツイッター上の複数のアカウントに声明を掲載。この刑務所で服役中のISISメンバーと外部の戦闘員による共同作戦だったと主張した。
外部のメンバーが刑務所付近で軍や治安当局の車両に即席爆弾を仕掛けて爆破し、同時に内部のメンバーが武器保管室を占拠して銃撃戦を始めたという。
警察報道官によると、8日夜にはバグダッド北郊バラドルーズの商業地区で車2台に仕掛けられた爆弾が爆発し、11人が死亡、15人が負傷した。
9日にはバグダッドのカラダ地区で車爆弾が爆発し、近くにいたイスラム教シーア派の住民4人が死亡、26人が負傷した。犯行声明は出ていない。住民らは毎年恒例の巡礼に来週出発するため、準備作業を進めていたという。
バグダッドは国内のほかの地域に比べ、ISISの激しい攻撃にはさらされていないが、近年イスラム教スンニ派とシーア派の対立に絡んだ暴力が続発している。