リベリアのエボラ出血熱 WHOが終息を宣言
(CNN) 世界保健機関(WHO)は9日、リベリアのエボラ出血熱が終息したと宣言した。
エボラ熱は昨年3月以降、西アフリカのリベリアとギニア、シエラレオネを中心に流行。リベリアでは4000人以上が死亡した。
エボラ熱ウイルスの潜伏期間は21日とされるが、リベリアではその2倍にあたる42日間、新たな症例が出ていないことから、WHOが流行終息と判断した。
ギニアとシエラレオネでは過去1週間にそれぞれ9人の発症が確認された。昨年秋には毎週数百人のペースで患者が増加していた。
米疾病対策センター(CDC)のトーマス・フリーデン所長はこの1年を振り返り、当初はWHOが単独で対応できるとの姿勢を示したため、CDCなどが十分な支援要員を派遣できなかったと指摘した。
WHOの報道官によると、エボラ熱へのWHOの対応を巡っては内部と外部の両方で調査が進められている。WHOはさらに、同様の危機に素早く、効果的に対応するための改革を計画しているという。
一方、米ジョージタウン大学の専門家、ラリー・ゴスティン教授はCNNへのコメントで「世界がもっと早い時期に決然と行動していれば1万人の命が救われ、人々の苦難や健康面、社会面の大きな犠牲が避けられたはずだ」と主張。「今度はエボラ熱よりさらにたちの悪い感染症が流行する可能性もあるが、我々の準備態勢は依然整っていない」と警告した。