中国客船転覆、死者26人に 410人以上が不明
中国・監利県(CNN) 中国湖北省・監利県の長江で450人余りの乗客乗員を乗せた客船「東方之星」が転覆した事故で、地元メディアは4日までに、26人の遺体が収容されたと伝えた。14人が救助されている。410人以上が行方不明で、大部分は60代から70代だという。
救助隊の一部は船体に穴を開ける作業に取りかかっている。別のチームは水没した船内の捜索を行っている。また、流された可能性のある乗客の捜索も行われており、捜索範囲は220キロ先の下流にまで及んでいる。
生存者を救出した潜水士は中国中央テレビ(CCTV)の取材に対し、船内で視界が確保できないと訴えた。米海軍のダイビングの責任者、グレッグ・バウマン大佐も、潜水士が困難に直面していると指摘する。バウマン大佐はCNNの取材に対し、「船内に入ろうとするのも難しいが、船内を探索しようとするならなおさらだ。おそらく一度も入ったことのない船内で、視界もない。手探りで進むことになる」と述べた。
当局によれば、救出された船長と機関士は拘束されて、事情聴取を受けている。船長らは船が竜巻に襲われたと話しているという。中国の気象当局によれば、転覆事故と同時刻に15分から20分にわたり竜巻が発生しており、船長らの証言と一致する。