イラクのバイジ解放宣言は時期尚早か 「まだ半分」の情報も
(CNN) イラク軍がイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に占拠されていた北部の都市バイジを奪還したとの発表に対し、米当局は「バイジ解放を宣言するのは時期尚早」との見方を示していることが9日までに分かった。
最新の情報を知る米当局者がCNNに語ったところによると、奪還されたのはバイジの約半分にすぎないとみられる。
イラク軍はイスラム教シーア派の民兵組織とともに、バイジ南方から攻撃を仕掛けて北へ向かった。しかし狙撃兵や即席爆弾に阻まれ、進撃には時間がかかっているという。
米当局はまた、この攻撃にイランが関与している可能性があると懸念している。衛星写真上で、同市南東の地点にイランの大砲が見つかった。イラン軍部隊が展開しているのか、あるいは同国がイラク側のシーア派民兵に大砲を供与したのかは不明だという。
バイジ市内の製油所は先月以降、ISISに占拠されていたが、イラク軍は今回の奪還作戦で補給ルートを確保し、足場を広げているようだ。