ボコ・ハラムに拉致され妊娠、救出後も疎外 被害女性が語る実態
妊娠7カ月でCNNのインタビューに応じたハリーマさんは、ボコ・ハラムの犠牲になった女性たちの代表にはなりたくないと話した。そして今、恐怖を感じるのは、自分自身の村の男性たちだという。
「この村の人たちは、妊娠を理由に私を拒絶する。私が死んだら喜ぶ人もいるだろう。中絶すべきだという人もたくさんいる」
それでも中絶は考えないという。ボコ・ハラムの子どもが村にいるのは許せないという態度をあからさまに示されても、自分と生まれた子どもを殺すと脅されても。
援助団体や政府当局者は、ボコ・ハラムから救出された少女が高い確率で妊娠していることに危機感を募らせる。
ナイジェリア国内に避難した人たちのキャンプを運営する国連人口基金(UNFPA)によれば、キャンプ内だけでも外見から妊娠が分かる女性は214人に上っている。ただ、ボコ・ハラムに拘束されている間に妊娠した女性の数は把握できておらず、まだ妊娠初期の女性がいる可能性もある。UNFPAは解放された女性たちの身体的、精神的ケアに努めている。