機長が判断ミス、作動中のエンジン停止 台湾旅客機墜落
(CNN) 台湾の台北で今年2月、地元の復興航空(トランスアジア航空)235便が出力を失い、市内に墜落した事故で、台湾の飛航安全調査委員会は2日、同便の機長が出力喪失のエンジンの選別を誤り、正常作動のエンジンを停止したのが原因との報告書を発表した。
事故では乗客乗員の43人が死亡した。
事故の際、同便の2基のエンジンのうち1基は機能停止に陥っていたが、もう1基が正常に作動していれば飛行を継続できるように設計されていた。
台湾当局の報告書が示したボイスレコーダーの記録には、正常作動していたエンジンを誤って手動で停止してしまったとみられる機長の言葉が含まれている。
報告書はまた、この機長が2014年8月に機長に昇格する際、フライトシミュレーターを使用した訓練で落第していたことも明らかにした。離陸時にエンジン停止が起きた場合の対処について、知識が不足していたためだという。
トランスアジアが当局に提出した資料によると、同機長は台湾空軍のパイロットを務めた後で別の航空会社に勤務。2010年8月にトランスアジアに入社した。
トランスアジアは2日に声明を出し、飛行の安全性向上に一丸となって取り組む意向を示すとともに、事故に関する調査への協力を約束した。