元首相批判映像で逮捕の少年を釈放 シンガポール
(CNN) シンガポール建国の父、リー・クアンユー元首相を批判する内容のビデオを動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開したとして、3月末に逮捕されていた少年(16)がこのほど釈放された。
裁判では有罪判決を受けたが、これまでの拘束期間を算入した結果、刑期はすでに満了していると認められた。
担当弁護士によると、少年は判決が明らかに重すぎたとして上訴の構えを示している。
少年は拘束中に食欲が減退して体重が減り、血圧や血糖値に影響が出ていたため、5日夜に病院へ運ばれたという。弁護士によれば、「体調は良くなってきたが少しめまいがする」と話している。
リー元首相は今年3月に死去した。少年は公開したビデオの中で元首相の死を歓迎し、イエス・キリストや中国の毛沢東元国家主席になぞらえて「全体主義者」などと批判。性行為を描いた漫画にリー元首相と英国のサッチャー元首相の顔をかぶせた画像も投稿した。
少年は元首相の国葬が営まれた日に逮捕された。有罪となれば最大で禁錮3年を言い渡される可能性があるといわれていた。
5月に有罪判決を受けてから53日間収監され、2週間前に精神医療施設へ移されて精神鑑定を受けていた。