北朝鮮、南北境界線沿いで宣伝放送を開始
ソウル(CNN) 北朝鮮は17日、韓国との軍事境界線付近で拡声器を使った宣伝放送を開始した。米韓連合軍は同日から、毎年恒例の合同軍事演習を実施している。
北朝鮮は演習の開始を前に強い反発を示し、即刻中止しなければ米国に対して「強力な報復」を実行すると警告していた。演習は計画通りに始まり、28日まで続く予定だ。
韓国の国防当局者はCNNに、「韓国側からの放送が周辺の北朝鮮住民や兵士らに聞こえないよう、対抗して放送を始めたようだ」と指摘。「北朝鮮の放送は、こちらからははっきり聞こえない」と述べた。
韓国は、軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)で今月初めに起きた地雷の爆発で同国の兵士2人が負傷したことを受け、北朝鮮が休戦協定に違反して地雷を埋めたと非難。報復として、境界線付近での軍事放送を10年以上ぶりに再開していた。これに対し、北朝鮮は地雷を埋めていないと主張している。
北朝鮮は過去にも韓国の軍事放送に強く反発し、DMZに設置されたスピーカーを爆破するなどと脅していた。