ロシア、シリアで地上軍増強か NATO事務総長が懸念表明
ワシントン(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は6日、ロシアがシリア内戦への介入を強めているとの懸念を改めて表明した。
ロシア軍は最近、シリア領内で過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」など武装勢力の掃討を掲げた空爆を開始した。
シリアの隣国でNATO加盟国のトルコは、ロシア軍機が3日に同国領空を侵犯したと発表。ロシアは偶然のミスと説明したが、当局者らは4日にも再び領空侵犯があったと指摘している。
ストルテンベルグ氏は記者会見で、ロシアの領空侵犯を「危険で無謀な、緊張を悪化させる行為であり、容認できない」と改めて非難。「侵犯は2回起きた。我々が入手した情報に基づけば、偶然の出来事とは思えない」と強調した。
トルコ空軍によると、5日には国籍不明の旧ソ連製戦闘機がシリア国境付近で、トルコ軍の複数の戦闘機に照準を合わせる挑発行為があった。
ストルテンベルグ氏はさらに、ロシアがシリア領内の上空に加え、地上や海上でも戦力を増強しているとの見方を示した。