脱獄の麻薬王が逃走中に負傷 メキシコ当局
(CNN) メキシコの「麻薬王」と呼ばれ、今年7月に脱獄したホアキン・グスマン受刑者が最近、当局の追跡から逃れようとして負傷したことが分かった。
当局が16日に発表したところによると、グスマン受刑者の行方を追っているチームがそれまでに得た情報に基づき、メキシコ北東部で捜索作戦を実行していたところ、逃げようとした同受刑者が顔と片脚に傷を負った。受刑者はそのまま再び姿を消したという。
当局の声明は作戦の正確な日付や場所、けがの経緯などへの言及を避ける一方、「直接の衝突によるけがではない」と強調した。
グスマン受刑者は7月、刑務所内のシャワー室から外部へ続くトンネルを使って脱獄。その後、空路でさらに遠くへ逃げたとみられ、関与の疑われるパイロットが今月逮捕された。
同受刑者の脱獄をめぐってはほかに34人が逮捕されているが、その容疑者らから受刑者の居場所に関する情報が得られたかどうかは不明だ。
グスマン受刑者は麻薬取引関連の罪で米国内の複数の連邦裁判所にも起訴されている。同受刑者の逮捕につながる情報には、米当局が最大500万ドル(約6億円)、メキシコ当局が380万ドルの賞金を懸けている。