カメルーンで4人が自爆、死者6人以上 ボコ・ハラムか
ヤウンデ(CNN) カメルーン北部のナイジェリア国境に近い町フォトコルで21日、4人が自爆する事件があり、軍報道官によると少なくとも6人が死亡、12人前後が負傷した。
同報道官は、ナイジェリアを拠点とするイスラム過激派「ボコ・ハラム」による犯行との見方を示した。
ボコ・ハラムは厳格なイスラム法(シャリア)の導入を主張し、ナイジェリア北部や近隣のカメルーン、チャド、ニジェールなどで攻撃を繰り返してきた。
フォトコルはこれまでに何度も標的となっている。今年1月には銃や刃物を持ったボコ・ハラムのメンバーが民家を襲い、400人以上の住民を殺害した。
ボコ・ハラム掃討のために8700人規模の多国籍部隊が設けられたが攻撃はやまず、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると今年1~9月の間に少なくとも3500人が死亡した。
国際シンクタンクの経済平和研究所(IEP)が発表した「世界テロリズム指数」によると、ボコ・ハラムの攻撃による昨年の死者は6644人に達し、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の6073人を上回った。
攻撃は市場や教会、モスク(イスラム教礼拝所)など、人の集まる場所を狙った爆弾テロが多い。ナイジェリア北部チボックで昨年、200人以上の女子生徒が連れ去られるなど、拉致事件も後を絶たない。
専門家らは、ボコ・ハラムに誘い込まれる若者らを引き止めるため、ナイジェリア北部やカメルーン北部の貧困、失業問題に取り組む必要があると指摘している。