サウジとイランの対立、近隣諸国にも拡大
(CNN) イスラム教スンニ派国家のサウジアラビアがシーア派指導者を処刑したことをきっかけに、同国とシーア派国家イランの対立が激化した問題は、中東の近隣諸国などを巻き込んでさらに深刻さを増している。
サウジ政府はイランとの関係断絶宣言に続き、4日には両国を結ぶ航空便の運航を全て停止すると発表。この措置はただちに施行された。
バーレーンは4日、イランによるアラブ諸国への「あからさまで危険な干渉」を理由に、同国との外交関係を断絶すると発表した。
アラブ首長国連邦(UAE)はイランとの外交関係を「格下げ」するとして駐テヘラン大使を召還し、イラン国内に駐在する外交官の人数を減らすと表明した。
UAE政府は声明で、イランによる湾岸アラブ諸国への内政干渉が「かつてないレベル」に達していることを踏まえ、こうした「異例の措置」を取ったと説明している。
またスンニ派が多数を占める北アフリカのスーダンでも、政府がイランの大使ら外交団全員を追放。同時にイランから自国大使を召還した。
さらに地域外の大国、ロシアと中国も4日、相次いで声明を発表した。