トランプ氏、ノーベル平和賞候補に 「力の外交」評価
(CNN) 今年のノーベル平和賞候補に、米大統領選の共和党指名候補争いに出馬し支持率で首位争いを演じている実業家ドナルド・トランプ氏が推薦されていることが4日までにわかった。
平和賞ウオッチャーとして有名なノルウェーのオスロ国際平和研究所のクリスチャン・ベルグ・ハルプビケン所長がCNNの取材に明らかにした。トランプ氏推薦の情報はフランスのAFP通信が先に報じていた。
推薦者らの詳細は不明。ただ、同所長はインターネット上で推薦者の言葉を紹介し、「イスラム過激主義、過激派『イラク・シリア・イスラム国(ISIS)』、核開発を目指すイランや共産主義の中国に対する力のイデオロギーを通じた精力的な平和への追求」などの理由を上げたとしている。
トランプ氏は選挙戦で、ISISせん滅や中国との貿易での保護関税導入に再三言及している。
ノーベル平和賞の選考委員会は受賞者決定に至る詳しい経緯は公表していないが、通常は数千人に対し推薦する組織や個人の情報提供を求めている。
ハルプビケン所長によると、今年の平和賞候補として推薦が寄せられた人物にはこの他、シリア難民らを受け入れるギリシャ諸島の人々、ISISの性奴隷としての経歴を持つ女性の権利活動家、約50年にわたるコロンビア内戦の終結を導いた交渉者や米国家安全保障局(NSA)による広範な盗聴疑惑を暴露したエドワード・スノーデン氏らが入っている。
同所長は、推薦候補が少人数に絞り込まれた際、トランプ氏は落ちると見ており、スノーデン氏やイラン核開発問題の処理に当たった米国とイランの交渉者は入ると予想している。