「パソコン爆弾」受け渡しの空港職員2人を逮捕 ソマリア
(CNN) アフリカ東部ソマリアの空港から離陸した旅客機内で爆発が起き、機体に穴が開いた事件で、爆弾が仕掛けられていたノートパソコンを容疑者の男に手渡したとして空港職員2人が逮捕された。
事件では、パソコンを機内に持ち込んだとされるソマリア人の乗客1人が、穴から機外へ飛ばされて死亡した。ソマリア当局はこの乗客をアブドラヒ・アブディサラム・ボルレフ容疑者と特定した。
7日に公開されたビデオには、空港内で職員1人が別の職員にパソコンを渡し、受け取った職員がさらに同容疑者に手渡す場面が映っている。
捜査状況に詳しい情報筋によると、同容疑者は最大限の被害をもたらすために客室内のどの席で、爆弾をどう仕掛けたらいいのかを把握し、狙いを定めていた疑い。この位置に仕掛けられた爆弾は、破壊的な二次爆発を引き起こす恐れがあったという。実際には巡航高度に達する手前で爆発が起き、容疑者だけが死亡、2人が負傷した。
首相府の報道官によると、この事件に関連してすでに20人以上が逮捕された。
現地の首都モガディシオではソマリア当局の要請を受け、米連邦捜査局(FBI)のチームが捜査に協力しているという。
捜査当局者らは、同国を拠点とする国際テロ組織アルカイダ系の過激派「シャバブ」が犯行を指揮したとの見方を示している。ただ同情報筋によると、ボルレフ容疑者がシャバブのメンバーだったかどうかは不明。今のところ犯行声明は出ていない。