イメルダ・マルコス夫人の宝飾品を競売に フィリピン
(CNN) フィリピンのイメルダ・マルコス元大統領夫人が集めた宝飾品約2100万ドル(約24億円)相当について、同国政府がオークションの実施を承認した。
3種類あるイメルダ夫人の宝飾品コレクションのうち、今回オークションに出品される「ハワイ・コレクション」は、1986年のマルコス政権崩壊後、ハワイを訪れたマルコス一家から米税関が押収した。
中でもブドウの粒ほどもある25カラットの希少なピンクダイヤモンドは約500万ドルの価値がある。ダイヤモンドをあしらったカルティエのティアラは当初5万ドルと推定されていたが、昨年11月の再鑑定でその10倍の価値があることが分かった。
イメルダ夫人の宝飾品はフィリピン国民にとって歴史的、政治的に重要な意味を持ち、オークションに先立って一般展示が予定されている。
マルコス一家の財産探しを担う国家機関PCGGの委員長は、「展示は特に若い世代や過去を忘れた人たちの意識向上に大いに役立つ。フィリピン国民がマルコス一族の20年にわたる政権で生じた腐敗の危機的状況を思い出す糸口になる」と指摘する。